「KKBOX presents 897 Selectors」第30回目の放送はいかがでしたか?
音楽プロデューサー、音楽雑文家、そして伝説のレコードショップ「パイドパイパーハウス」の店主として長らく洋邦の音楽シーンの最前線に立ってきた長門芳郎さんに当時のお話など語って頂きました。1時間では足りないくらい、貴重なお話満載でしたね。長門さんの回想録、そして期間限定でオープンしている「パイドパイパーハウス」も要チェックです!
<番組でOAされた楽曲はコチラ!>
M1. Venus / Frankie Avalon
M2. Do You Believe In Magic / The Lovin' Spoonful
M3. DOWN TOWN / SUGAR BABE
M4. 北京ダック / 細野晴臣
M5. マジカル・コネクション / Pizzicato Five
M6. Such A Night / Dr. John
M7. Jump ! / Van Dyke Parks
M8. It's Gonna Take A Miracle / Laura Nyro & LaBelle
M9. Travessia / Milton Nascimento
M10. Smile / Robert Downey Jr.
M11. Altogether Alone / Hirth Martinez
↓↓ KKBOXでプレイリストの一部をチェック! ↓↓
<TALK MEMO>
M1. Venus / Frankie Avalon
⇒1959年にアメリカでリリース。その数年後に5歳上の兄が日本盤をレコードで買ったそうで、小学生だった長門さんはこっそりとそのレコードを聴いていたとのこと。
M2. Do You Believe In Magic / The Lovin' Spoonful
⇒FENで聴いて衝撃を受け、ファンクラブに入ったり、高校生の頃にバンドでカバー、そして後にJohn Sebastianと交流を持つなど、長門さんの人生を変えたと言っても過言ではない曲。
リリース日が自身の誕生日の7月8日だったことも後に知り、縁を感じたとのこと。
M3. DOWN TOWN / SUGAR BABE
⇒長崎で音楽祭を主宰した時に、はっぴいえんどを招聘した長門さん。その後、東京に呼び戻され四谷の音楽喫茶ディスクチャートを手伝うことに。その期間は半年間と短かったが、その間に結成前のシュガーベイブのメンバーと出会い、シュガーベイブ結成のきっかけとなる。長門さんの最新著書では結成エピソードや、バンド名の由来などが載っているので是非チェックして欲しい。
M4. 北京ダック / 細野晴臣
⇒シュガーベイブと同時にティン・パン・アレーの前進バンド"キャラメル・ママ"の2つのマネジメントを掛け持ちしていた長門さん。あまりの忙しさに苦渋の末、シュガーベイブを離れティン・パン・アレイに専念することになる。細野さんとはそれ以来の長い付き合い。この曲が収録されている名盤『トロピカル・ダンディー』の制作時は二人ともまだ20代だったとのこと!
M5. マジカル・コネクション / Pizzicato Five
⇒1977年にマネジメント業から一歩引いて伝説のレコードショップ「PIED PIPER HOUSE」を開くことに。マネジメント業を退いたことについて「2度とマネージャーはやらない。自分には向いていない。」と語る長門さんだがPizzicato Fiveと出会った瞬間、シュガーベイブ以来ビビッときたそうで、彼らのマネージメントを務めることになったそう。
M6. Such A Night / Dr. John
⇒「PIED PIPER HOUSE」を開いたことについて長門さんは「レコード店を一番やりたかった。小学校からレコード店に通うのが楽しくて、それが原点。レコード店で死ねたら本望。」と語る。
店舗業の傍ら海外アーティストの招聘も行っていた長門さん。良い海外アーティストをみんなに聴いて欲しい、観て欲しいという想いで招聘しているそうで、Dr.Johnは「パイドパイパーハウス開店10周年記念」として呼んだ思い出深いアーティスト。
M7. Jump ! / Van Dyke Parks
⇒1988年に招聘したのがこちらのアーティスト。かねてから注目しており、細野さんにも「Van Dyke Parksを呼んだら是非ベースを弾いて欲しい」と話していたとのことで、来日が実現した時に、すぐさま細野さんの基にオファーをしに行ったそう。細野さんは快諾したが、「あんなにベースを練習したことがない。」と後に語るほど大量の楽譜が届いたそう。さらに、来日した際に10曲ほど楽譜が増えたそうで、指のマメが潰れている細野さんに何とかお願いをしたという2人の関係性が分かるエピソードを語った。
M8. It's Gonna Take A Miracle / Laura Nyro & LaBelle
⇒1989年にパイドパイパーハウスが閉店した際に、グローブ座を10日間おさえたそうで、本当はその時にLaura Nyroを招聘したかったそう。その時は叶わなかったが、5年後の1994年に念願の来日公演が実現した。長門さんの回想録では「Laura Nyroとの9日間」という章があり、感動的であり、最後は切ない内容となっているので、こちらも是非読んで頂きたいです。
〜100年後も誰かの心に残っていて欲しい曲〜
M9. Travessia / Milton Nascimento
⇒「ブラジルの声」の異名を持つMPBの代表的アーティスト。パイドパイパーハウスでもブラジルの作品を多く取り扱っていたそう。Milton Nascimentoも大好きでライブも観に行っていたりしたとのこと。
M10. Smile / Robert Downey Jr.
⇒スタンダード・ナンバー"Smile"が大好きと語る長門さん。数多くのアーティストにカバーされているこの曲のプレイリストを作っているそうで、20年前から「葬式の時にはSmileをかけてくれ。」と妻や友人に頼むほど。そのためか、誰かがこの曲をカバーすると友人から音源が送られてくるとのこと。放送でお届けしたのはアイアンマンでもお馴染みの名優ロバート・ダウニーJrのバージョン。
〜現在の長門さん・・・〜
M11. Altogether Alone / Hirth Martinez
⇒トークの中にも出てた伝説のレコードショップ「PIED PIPER HOUSE」が現在、渋谷TOWER RECORDS 5Fに期間限定で、復活しています!トークショウなどイベントも開催されているとのこと。詳しくはタワーレコード渋谷店のHPをチェックして下さいね。
最後にお届けしたのは、Hirth Martinez。1970年代に曲を聴いてファンになり、当時のティン・パン・アレイも大きな影響を受けたとのこと。その後、アルバム制作や来日公演などで関わるようになり、長門さんの大切な友人だったとのこと。昨年10月に惜しまれながらも亡くなったが、長門さんは番組の最後に彼の曲をピックアップした。
【RELEASE INFO.】
日本のロックの貴重な証言者にして豊富な知識で数々の名盤を紹介してきた
ポップスの水先案内人によるマジカルな音楽体験記
タイトル:PIED PIPER DAYS パイドパイパー・デイズ 私的音楽回想録1972-1989
著者:長門芳郎
発行:リットーミュージック
装丁:岡田 崇 制作:東洋化成
予定仕様:A5判/352ページ
予価:本体2,400円+税
発売予定日:2016年7月15日(金)
70年代はシュガー・ベイブ〜ティン・パン・アレー〜細野晴臣のマネージャーとして、80年代は伝説のレコードショップ、パイドパイパーハウスの店主として、国内外の音楽シーンを見つめてきた長門芳郎による初の回顧録。シュガー・ベイブ誕生秘話、未発表作品も含むティン・パン・アレーの関連作やコンサートにおける数々の逸話、小説にも登場し流行の最前線といわれたレコードショップの店頭での出来事、渋谷系勃興前夜の東京の音楽シーン、さらに取材、招聘やプロデュース、リイシューを通じた海外ミュージシャンとの交流などが、貴重な写真や資料をまじえて丹念に綴られる。関連作を紹介するディスク・ガイド付き。
<CONTENTS>
DO YOU BELIEVE IN MAGIC? プロローグ
ADD SOME MUSIC TO YOUR DAY 1972-1977
MAGICAL CONNECTION 1978-1989
LOOKING FOR YOU エピローグ
巻末付録:パイドパイパーハウス全広告(10年以上にわたって毎月『ミュージック・マガジン』に掲載された広告を複写して収録)
<本書に登場する人々>
山下達郎、大貫妙子、細野晴臣、大滝詠一、鈴木茂、矢野顕子、小西康陽、田島貴男、ジョン・セバスチャン、ピーター・ゴールウェイ、ヴァン・ダイク・パークス、ドクター・ジョン、ハース・マルティネス、アルゾ、ほか
【EVENT INFO.】
『PIED PIPER HOUSE in TOWER RECORDS SHIBUYA』
期間 :2016年7月15日(金)より約半年間(予定)
場所 :タワーレコード渋谷店5F 特設コーナー(約10坪、在庫約3000枚)
〒150-0041 東京都渋谷区神南1-22-14 ℡03-3496-3168(代表)
営業時間:10:00~23:00 不定休
渋谷店ホームページ:http://towershibuya.jp/
http://tower.jp/store/kanto/Shibuya
詳細:http://tower.jp/article/news/2016/06/10/n102
【PROFILE】
音楽プロデューサー、音楽雑文家。 70年代初期から後期にかけ、シュガー・ベイブ(山下達郎/大貫妙子/村松邦男ほか)、ティン・パン・アレー(細野晴臣/鈴木茂/林立夫)のマネージャーとして、コンサート/レコード制作に携わる。 70年代末~80年代末には、南青山の輸入レコード店パイドパイパーハウスの店長/オーナーを続けながら、ピチカート・ファイヴのマネージメント、海外アーティストのコンサートをプロデュース。ヴァン・ダイク・パークス、ドクター・ジョン、リチャード・トンプソン、フィービ・スノウ、ダン・ヒックス、ジョン・サイモン、ローラ・ニーロ、ピーター・ゴールウェイ、NRBQ、ハース・マルティネス、MFQ、ロジャー・ティリソンほか多数の来日ツアーを手がける。80年代末にヴィレッジ・グリーン・レーベル(ポニーキャニオン)をスタートさせ、海外アーティストのレコード制作に携わる。98年からは、ドリームズヴィル・レーベルのレーベル・プロデューサーとして、数多くのアルバム制作を行なっている。 以上の仕事のかたわら、70年代から現在まで、数多くの洋楽アルバム/CDのリイシュー企画監修、アート・ディレクションを行ない、その総数は1500タイトル以上。現在、放送開始から15年を迎えた音楽番組『ようこそ夢街名曲堂へ!』(K-MIX/FM PORT)にレギュラー出演中。 著書に「魔法のBEAT」(MF WORKS)がある。
【WEBSITE】
Twitterアカウント:https://twitter.com/piedpiperhouse?lang=ja
0コメント